とりあえず近況を…研究・勉強で困ったとき

 

この時期は卒研や卒論・修論発表などで理系の方は研究に追い込まれている(いた)ようですね。私の知人も最近発表が終わったとか言ってましたが。

 

私の場合、大学院へ進学するので修士のゼミが早くも今週から始まるようです(他の人たちはどうなんでしょうか)。大学院での研究は学部の頃の内容を前提として行われるので、そこが理解できていないと結構つらいです。また、大学院に行くと研究が難しくなりそう(今までも難しかったですが…)なので、今回の記事では研究や勉強に困ったときどのように対処すれば良いかを自分なりにまとめてみました。

 

先に書いておきますが、ここに書いてあることがすべて正しいわけではなく、自分の進捗を生み出すための方法のうちの1つであることを念頭に置いてください。人によってはもっと良い方法があるという方もいるかもしれません。

 

1. 図書室(館)

当たり前といえば当たり前なんですが、開架されている日本語や英語の文献だけではなく、大学が契約している電子書籍なども重要です。こういうのは学部生などでは存在すら知らない場合もあるので、司書に電子書籍の利用法を聞いて積極的に使い倒していくのが良いと思われます。

 

たぶんどこの大学でも図書館っていうのは、町の公立図書館とは比べ物にならない数の専門書にあふれていると思います。こういった施設を利用できる機会は大学卒業するとなかなかないです。

 

2. ネットに転がっているPDF

ネットにはそれこそ大量のPDFが転がっています。PDFに書いてあることを鵜呑みにしてはいけませんが、自分が良く分からない箇所を理解する助けにはなると思います。私の専攻している微分幾何学の範囲では、入門的な講義内容(Gauss・Bonnetの定理やリーマン幾何の入門)などからSympelctic幾何学など非常に専門的なものまでありました。

 

例えば、概複素多様体の入門に関しては[1]*1や[2]*2が挙げられます。専門分野にもよりますが、数学の場合は割と落っこちていると思います。特に、著者によって定理の証明や定義の表現方法が異なる場合があるので、複数の視点からその分野を理解することが出来ます。

 

 

3. You tube 

 最近ではMITのOCWが有名でしょうか。海外の大学が自分たちの講義動画をYou Tubeにアップロードする例が増えてきていると思います。これは数学科に限らず、経済学、物理学、心理学、など様々な分野についてもいえると思います。

 

数学科の場合、学部初年度クラスの微積線形代数の授業動画が非常に多い印象を受けます(MITのギルバート・ストラング教授の線形代数の講義などは有名です)。また全講義は英語ですが、数学で使われる英語はそんなに難しくないのでハードルは低いです。

 

もちろん、各専門に特化した授業も結構な動画数があって例えば、「Lie group」と入力しただけでも以下のような動画を視聴することが出来ます。こういった動画を視聴するメリットとしては、本を読んでて「なにこれ?」となったとき自宅でも講義が何回でも視聴できるという点だと思います。また、自分の知っている参考書とは異なる方法での定義や証明なども勉強になるかと思います。

The Lie group SL(2,C) and its Lie algebra sl(2,C) - lec 15 - Frederic Schuller

 

ただ、人によっては「本読んだ方が良いわ」という人もいると思いますし、好き嫌いは分かれそうです。日本でも最近取り組み始めている大学も出てきていますが、やはり海外の方が動画数も種類も多いです。自分の専門のキーワードなんかを打ち込めば講義動画が出てくるかと思います。

 

4. 人に聞く

私の周りでは、教員や友人、先輩等に質問するのを良しとしない風潮がなぜかあるのですが、 私は積極的にすべきだと思っています。自分がどこまでわかっていて、どこからわかっていないのかが、人と議論することで明確になるでしょうし、気づかなかった観点を教えてくれるかもしれません。というか、これはどのゼミでもそうだと思うのですが、ゼミ中に質問されて「わかりません」というのが指導教員としては一番嫌だと思うので、ゼミ前にわからない箇所を質問して理解しておけばそういった「炎上の発端」を減らすことができます。(私は卒研当初は自分ひとりだけでやる、と思っていましたがはっきり言って自分だけではかなり難しいと判断しました。)

 

また、自分と同じ専攻の人が何人かいるはずですから、そういった人たちを集めて勉強会を開くのも良いと思われます。教員の前で行うゼミよりかは気軽にできてかつ分からない箇所をお互いに考えることができる貴重な機会だと思います。

 

さらに日ごろどういった参考書がよいのか教員や学生と情報共有しておくのも良いと思います。自分だけでなんでもかんでも探してやろうとするには無理があるので。 

 

6. LaTeXでまとめる。

指導教員とゼミをやっている最中、あれこれコメントをもらうことがあると思います。こういった内容をゼミ後にLaTeXなどでまとめたノートを作っておくと、後で見返したときにすぐに理解できるようになります。このノートは教科書の行間は極力埋めたものにした方が良いと思います。あとで見返したとき行間が埋められないなんてことを避けるためです。

 

7. 最後に

研究してるといきづまったり、「ああもうしにてえ」と思うことがままあるそうです(OBから聞いた)。そういうときは休息を入れたりするのも私は重要だなと思います。というか無理にでもとった方が効率があがるんじゃないかなと思います。睡眠時間削ってまで研究して進捗出している人って僕の知る限りではほぼいないので、よほどの超人とかでないかぎり休息は取るべきです。体を壊さないようにプライベートも満喫しつつ研究に励めたら良いなと思います。